
〇〇〇.onmicrosoft.com ドメインとは?
「〇〇〇.onmicrosoft.com」は、Microsoft 365 の利用開始時にユーザーが任意に指定できる初期ドメインで、主に内部的な設定や一部の技術的用途に使用されます。「〇〇〇」部分には、一意となる名前を選ぶ必要があり、たとえばサンプル株式会社では「sample.onmicrosoft.com」が設定されます。
普段の Microsoft 365 の利用では、独自ドメイン(例:@live-style.jp)を設定して運用するのが一般的です。
この初期ドメイン「〇〇〇.onmicrosoft.com」が既定のまま運用されているテナントでは、不正利用によってドメイン全体の評判が低下し、メール配信に悪影響を及ぼすリスクがあります。
こうしたリスクを回避するため、Microsoft 社は onmicrosoft.com ドメインから外部へのメール送信を、24 時間あたり 100 件までに制限することを発表しました。
今後も安定したメール運用を行うためには、独自ドメインの設定が強く推奨されます。
制限の対象テナント
初期ドメイン「onmicrosoft.com」から外部へメールを送信しているテナントが対象です。
制限の適用時期
この制限は2025年12月1日~2026年6月1日の間に順次適用され、テナントで利用しているExchange Online のライセンス数に応じて適用開始日が決まります。
制限の適用開始日 | Exchange Online ライセンス数 |
---|---|
2025年12月1日 | 3 未満 |
2026年1月7日 | 3~10 |
2026年2月2日 | 11~50 |
2026年3月2日 | 51~200 |
2026年4月1日 | 201~2,000 |
2026年5月4日 | 2,001~10,000 |
2026年6月1日 | 10,001 以上 |
制限の影響
「onmicrosoft.com」から外部受信者へのメール送信は、テナント全体で1日100件までに制限されます。制限に達すると、送信者は配信不能通知(NDR)を受け取ります。
なお、受信メールおよびテナント内部へのメール送信は制限の影響を受けません。
確認事項と対応方法
本制限の開始にあたり確認すべき事項と、それぞれの対応方法は以下の通りです。
【確認事項】
1 テナントのドメイン登録状況の確認
2 ユーザーアカウントの SMTP アドレスの確認
確認事項1:テナントのドメイン登録状況の確認
以下手順にてテナントへ登録されているドメインを確認し、登録状況により手順 1-1 または 1-2 の手順を実施します。
1. Microsoft 365 管理センター <https://admin.cloud.microsoft/> にサインインします。
2. 左側メニューから「設定」→「ドメイン」を選択します。
3. ドメイン一覧が表示されます。
※ 〇〇〇.onmicrosoft.com が初期ドメインです。
1-1. 登録ドメインが「〇〇〇.onmicrosoft.com」のみの場合
テナント内の登録ドメインが「〇〇〇.onmicrosoft.com」のみの場合は、独自ドメインの購入およびMicrosoft 365 テナントへの追加をする必要があります。テナントへのドメイン追加手順は下記リンクをご参照ください。
参考情報:Microsoft 365 にドメインを追加する – Microsoft 365 admin | Microsoft Learn
1-2. 既定ドメインが「〇〇〇.onmicrosoft.com」となっている場合
カスタムドメイン(独自ドメイン)はテナントへ追加されているが、既定のドメインが初期ドメイン「〇〇〇.onmicrosoft.com」のままとなっている場合は、既定のドメインをカスタムドメインへ変更する必要があります。
※既定ドメインはドメインの横に(既定)または(Default)と表示されています。
既定ドメインの変更手順は下記リンクをご参照ください。
参考情報:よく寄せられる質問のドメイン | Microsoft Learn
確認事項2:ユーザーアカウントの SMTP アドレスの確認
下記手順にてユーザーアカウントの SMTP アドレスを確認し、「〇〇〇.onmicrosoft.com」が設定されている場合はプライマリ SMTP アドレスの変更が必要です。
1. Microsoft 365 管理センター <https://admin.cloud.microsoft/> にサインインします。
2. 左メニューから「ユーザー」→「アクティブなユーザー」を選択します。
3. 該当のユーザーをクリックし、ユーザー詳細画面を開きます。
4. アカウントタブまたはメールタブに表示されているユーザー名(メールアドレス)がプライマリ SMTP アドレスとなります。
プライマリ SMTP アドレスの変更方法は下記リンクをご参照ください。
参考情報:カスタム ドメインを使うように電子メール アドレスを変更する – Microsoft 365 admin | Microsoft Learn
テナント管理者の方は、テナントのドメイン設定を確認し、必要に応じて独自ドメインへの切り替えを検討することをおすすめします。Microsoft 365 の運用のご支援が必要な場合は、Livestyle までご相談ください。